職業訓練は求職者が就職に必要な技術を習得することを支援する国の制度です。
せっかく職業訓練を受けるのであれば、受けて良かったと思えるコースを受講したいものです。
その他、失業給付の対象者で一定の条件を満たしていると職業訓練の受講期間中は失業給付期間が延長される場合があります。
失業給付の対象者でない場合でも「求職者給付制度」の条件に当てはまる方は、職業訓練受講給付金の給付を受けることができます。
該当する方は、生活維持の支援を受けながら学ぶチャンスです。
職業訓練受講給付金と失業給付(失業手当)の延長
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【 目 次 】
職業訓練でおすすめのコース(しらべ方)
結論から申しますと、インターネットで情報収集をされた後、実際に訓練校に行って確かめることをおすすめします。
職業訓練のコースは各都道府県によって似てはいるものの異なりますので、どのコースが良いというのはいちがいに言えません。
職業訓練を受けた経験者としては、訓練校に連絡をするなどして相談を受けてもらえる場合は積極的に相談に出向くことです。
例えば「パソコンのコースを受講したけど、自分の知っている初歩的な内容が多く役に立たなかった。」とならないようにしたいものです。
確認しておきたい内容
●訓練コースの指導員・講師のキャリア(レベル)
●訓練コースのカリキュラムの内容
●訓練コースの受講で目指せる国家資格
●入校試験の競争率
●訓練コースの生徒さんに聞く方法
●訓練コース修了後の就職率と就職先
そして、もう一つ注意しておきたいのは、職業訓練校は就職の入り口で、基本的な知識と技術を習得する場所です。
訓練生の状況や年齢、考え方の違いは大きく、さらに経験者と未経験者が一緒に学ぶ場所であることを理解し、期待しすぎないように気を付けましょう。
職業訓練校では、各コースの入校月が決まっており、その前に「SPI試験」レベルの国語・数学等の「入校試験」と「面接」があります。
そして、試験前には「施設見学会」をしています。
相談できる機会ですので、必ず参加して質問をしてみてください。
訓練コースの指導員・講師のキャリア(レベル)
指導員の方のキャリアや授業のレベルも知っておきたいところです。
民間の現場で働いて来た経験の有無や、現場実務を知っているか確認しておくと良いと思います。
職業訓練校を卒業したら「即戦力」として活躍できるくらいの基本的な技術を習得したいと思っている受講者にとって、その部分は大切だと思います。
また、最近はこのような受講者のニーズにこたえて、職業訓練校の指導員の他に現場で活躍しているプロの講師を迎えている訓練校や、職業訓練そのものを民間の専門学校に委託している場合もあります。
ところで、入校後に職業訓練の講師の良し悪しの話題を雑談としてすることがあるかもしれません。
雑談であれば良いですが、愚痴を言っては周りの環境のせいしないよう気を付けてください。
職業訓練で学ぶ内容には、専門的な内容の他に「面接対応・社会人マナー」等のカリキュラムも入っています。
「訓練以外にも独学で何かを学ぶ。」くらいの心づもりでいた方が良いと思います。
訓練コースのカリキュラムの内容
職業訓練コースのカリキュラム表をもらえないか聞いてみましょう。
特に6か月以上の長期間のコースの場合は、時間の無駄になってはいけません。
詳細なカリキュラム(時間割)をもらえると、学ぶ内容もある程度わかると思います。
訓練コースを受講することで目指せる国家資格
訓練コースごとに目標とする国家資格の案内があると思います。
このような資格取得を目指せますという案内があるかもしれません。
大切なことは、その資格が実務に「必須」とされる資格かどうかも確認しておいてください。
例えば、IT関係の場合に国家資格の「ITパスポート」という資格は就職時に役にたつのでしょうか?
「基本情報技術者」の資格であれば若い方なら履歴書で目を惹くかもしれません。
それでも、難易度は低くても公的資格の簿記3級の方が役に立つと思います。
就職に有利になる資格を取りたいと考えている場合は、このあたりも調べておくことも大切と思います。
入校試験の競争率
職業訓練コースを受講できるかは「施設見学」「入校試験」「面接」で決まります。
人気のあるコースは競争倍率が高くなり、そのコースに入校できないかもしれません。
それでも入校したい場合は「施設見学会」に必ず参加しましょう。
そして、入校試験の「過去問練習」を行い、余裕があれば「SPI試験」の国語・数学も合わせて1か月前から練習をしておきましょう。
なお、テスト問題を解けるようになることも大切ですが、職業訓練校ではテストの点数はあまり重要でないとされています。
最も重要なことは「就職する意志があるかどうか。」という点で、面接が重視されています。
積極的に出向いて顔を覚えてもらうことも決して無駄にはならないと思います。
訓練コースの生徒さんに授業内容を聞いてみる方法
職業訓練コースを受けている生徒さんに聞いてみるのも方法のひとつです。
初対面で深い内容まで聞けないかもしれませんが、雰囲気をつかめるかもしれません。
ただし、生徒さんの状況等により、答え方もかなり異なりますので、参考までにしてください。
受講後の就職率と就職先
受講後の就職率と就職先は公開されていると思いますが、具体的な企業名なども教えてもらえれば聞いておくと良いと思います。
どのような企業に自分が就職できるようになるのかの目安になると思います。
職業訓練コースによって、就職先との信頼関係が出来ていて、就職しやすい企業などもあります。
職業訓練のおすすめコース(選び方)
各都道府県のホームページを確認すると職業訓練コースに「年齢制限あり」「年齢制限なし」が設定されています。
おおむね年齢制限の範囲が年齢に見合った訓練コースに設定されています。
人気のある訓練コースかどうかは、各都道府県の職業訓練の「ホームページ」「パンフレット」等で入校試験の競争率が公開されていると思います。
人気があるということは、入校試験の競争率も高いということです。
また、人気があるからといって就職率や就職先が良いとも限りません。
職業訓練の内容や期間を見て、ご自身にあった科目を検討ください。
おおむね30歳まで職業訓練コース
おおむね30歳以下であれば、あらゆる職種で訓練を出来る可能性があります。
情報処理関係(IT・プログラミング・ネットワーク)
WEBデザインやプログラミングは若い人を中心に特に人気があります。
就職後に実践で学習を積んでいくことで、ステップアップできる可能性があります。
簿記会計・医療事務(一般事務・OA)
事務系の仕事は、女性の方を中心に根強い人気があります。
特に、簿記(3級)の資格は就職に役に立つ資格で、3級は比較的やさしく訓練期間中に取得できる可能性があります。
伝統工芸(家具工芸・和装・大工)
伝統工芸の職業訓練は就職先とのタイアップが強いこともあります。
伝統工芸の職人不足により就職しやすい状況であることも多く、手に職をつけるという道も選択肢のひとつと思います。
その他(機械・建築関係・電気・印刷関係)
その他にも技術が直結する機械・建築関係・電気・印刷などの訓練があります。
第二種電気工事士など仕事をする上で必須の資格などもたくさんあります。
40歳前後の職業訓練コース
35歳を境にして就職が難しくなっていく状況は今も昔もあまり変わっていません。
40歳前後の方は受けることが出来る職業訓練のコースも限られてきます。
職業訓練の募集で年齢制限を少し超えていても訓練を受けることが出来ることもありますので、確認してみましょう。
ビル管理・施設管理
ビル管理や設備管理は40歳以上の方に人気があります。
具体的には建物の設備の管理や、施設の警備などです。
電気設備の管理の資格や、施設警備の資格なども就職に直結するものもあります。
その他(機械・建築関係・電気・印刷関係)
その他にも技術が直結する機械・建築関係・電気・印刷などの訓練があります。
高齢者向けの職業訓練コース
働き方も変化してきました。高齢者の方も生計維持、健康維持のために働く方も増えてきました。
定年を迎えた方なども訓練を受けておられます。