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サンワテクノス(8137)の配当と株主優待

サンワテクノス(8137)は電子(71%)・電機(20%)・機械(9%)を扱う独立系商社です。

代理店事業・グローバルSCM・エンジニアリング事業の3つの柱です。

代理店事業は、製品を代理で販売する卸売事業です。

グローバルSMCはサンワテクノス(8137)の海外拠点を活かした顧客のサプライチェーンの最適化です。

エンジニアリング事業は、代理販売する「電子・電機・機械」の商品知識を活かし、パッケージとして提案する事業です。

顧客は工場の自動化に最適な提案等が受けられます。

また、サンワテクノス(8137)のアフターサービス収益につながる可能性があります。

代理店事業以外の2つの柱は成長過程ですので、今後も期待できる部分です。

 

サンワテクノス(8137)の配当

サンワテクノス(8137)の配当は「DOE4%以上を目途に、継続的かつ安定的に行うことを目標に実施(2024年10月30日IR)」と設定されています。

2025年3月期の配当はDOE4%≒110円配当に「設立75周年記念配当10円」が加算されて1株120円でした。

しかし、2026年3月期から記念配がなくなるので110円と想定すると配当利回りは5.7%です。

 

ちなみに、過去の配当性向は「25%-30%」という内容でした。

また、過去業績は2024年3月期までの2年はEPS(1株あたりの利益)330円程度と良く、配当性向30%でも1株配当100円程でした。

過去業績はEPS平均で150円くらいでしたから2年間は絶好調だったのでしょう。

 

ところが、2025年3月期は市況低迷で売上が減少し減益予定です。

といっても過去平均のEPS150円レベルは維持される見込みです。

配当をDOE4%以上に変更したのは、東証の資本コストの問題に加えて減配を防ぐ配慮がなされたのかもしれません。

自己株買いも機動的に取得とあります。

 

なお、2025年3月期のEPS予想は171.54円です。

配当性向になおすと70%とかなり高めです。

 

今後はDOE4%以上に変更したので高めの配当性向で推移するのではとも思えます。

株価上昇はあまり期待せず、利回り銘柄として経過を見たいと思います。

 

サンワテクノス(8137)の株主優待

サンワテクノス(8137)の株主優待は2024年5月10日IRで新設されました。

(2025年4月4日現在)

株主優待(3月)/保有期間
保有株数2年未満2年以上
100株以上QUOカード1,000円分(総合利回り6.2%)QUOカード2,000円分(総合利回り6.7%)
500株以上QUOカード2,000円分(総合利回り5.9%)QUOカード3,000円分(総合利回り6.0%)

(注1)総合利回りは1株あたりの株主優待価格に1株配当110円(DOE4%想定)を加算して計算しています。

(注2)総合利回り(四捨五入)は2025年4月4日の終値1,946円で計算しています。

(注3)総合利回りは各優待獲得条件の下限の保有株数(100株、500株)で計算しています。

計算例 : (QUOカード価格÷保有株数+1株配当110円)÷1,946円

 

2025年4月4日時点で株主優待コストを試算しておきます。

発行済株式数16,044,000 株のうち、個人株主の保有株式数5,131,500株(32%)です。

2024年3月31日現在の個人株主数は3,272人です。

株主優待を新設すると5年で個人株主の所有株数が2倍、株主数が10倍から20倍に増えるケースもあります。

サンワテクノス(8137)の場合は5年で6倍くらいまでは増えるのではと思います。

 

保守的に、あり得ない想定として個人所有株数を全員100株で保有する換算で最大51,315人で計算してみましょう。(現在の個人株主数の16倍)

皆が2年以上の優待クオカード2,000円もらって約1億円です。

株主優待の発送経費等も多めに1億円として計2億円と仮定しましょう。

 

2025年3月期予想の当期利益は26億円です。

26億円から支払われる配当金は約17億円(自己株を除く発行済株式15,157,131株×110円)です。

残る9億円に最大の優待コストを差し引いて7億円くらいは利益として残ります。

 

まとめると、2025年3月期の当期利益で見立てると73%が配当と株主優待に使われます。

他の企業と比べるとかなり高い還元だと思います。

すぐに株主優待が廃止されるとは思いませんが、高い還元率で長く続けられるのかという疑問ものこります。

サンワテクノス(8137)には、株主優待が継続されるよう緩やかでも継続的に成長することを期待したいです。

 

まとめ

サンワテクノス(8137)の配当は、2026年3月期は110円(DOE4%)が予想されます。

設立75周年の「記念配当10円(2025年3月期)」はなくなる点に注意です。

ただ、1株配当110円としても配当利回りは2025年4月4日終値1,946円で5.7%の水準です。

加えて、株主優待が2025年3月期から新設、100株を2年以上保有すると総合利回りは最大で6.7%です。

株価が急落している現状でもこの水準であれば100株は保有しても良いと思いました。

 

わたしは、X(旧ツイッター)にポストした時に1,970円で100株を購入済みです。

明日以降、500株に満たずとも買い増しを検討できる銘柄で優先順位が高くなってきました。

ということもあって備忘録として記事に残しておきます。

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